「でも結局さあ、なんだかんだ言って最終的には揉むんでしょ? わたし知ってる」
「揉まねえっつってんだろう。明日はちゃんと講義出ろよ、また留年するぞ」
「そうだよね、揉むよね。いいよどうぞ」
「聞いてるか?」
「だってさあ、この機会逃したら、おっぱい揉まずに死んじゃうよ? ユージ。よぼよぼになってそのまま老衰だよ。瑞々しい女子大生の無駄に育ったおっぱい揉めるのなんて今しかないよ。営業で疲れきった体を誰にも癒してもらえずに一人ビールでも飲みながらネット漁ってる姿が目に見えるよ。もう一年もせずにそうなるんだよ。あれ、営業だっけ?」
「設計」
「設計か。どうせパソコンでしょ?」
「まあ、パソコンだろうな」
「ほらほら、パソコンだ。キーボードだ。そんな角ばった硬いもの毎日カタカタ叩くだけの人生だ。残念だけどキーボードはおっぱいじゃないんだよ。本当におっぱいが欲しかったら風俗行くしかないんだよ。でもユージ意気地なしだから絶対風俗なんていけないでしょ。店の敷居も跨げずに足ガクガクだよ。そんな分かりづらい態度ばっかり取って女なんてとか結婚なんてとか言ってるうちに中年だよ。そのままハゲて入れ歯して電動リクライニング機能のついたベッドにゴーだよ。ああ、そういえば今日わたし告白されたんだ」
「話したい内容を統一してくれるかな」
「学科の二年の男の子。可愛いの」
「ああ、それについて話すのね」
「なんかねえ、別に好みってわけじゃないんだけどさあ、爛々とした瞳にキュンときちゃってさあ、すごいわたしのおっぱいに興味津々だったなあ。盗み見てるのバレバレなのに、それでも見ちゃうんだからもう、可愛いの」
「ああそう、いいじゃん」
「でももしあの子に返事をする前に、例えば今日、優しい誰かにおっぱい揉まれちゃったらさあ、もう仕方ないかなあって」
「どう仕方ないんだ」
「仕方ないの。おっぱい揉まれちゃったらもうキズモノだよ。その人にわたしの人生の責任を取ってもらうしかないんだよ。例えばもう就職も決まって卒論も終わってる男の子とか、そういう人におっぱい揉まれちゃったら、わたしもうダメだなあ」
「仲間死んでるけど大丈夫なのそれ」
「んー? これは勝手に生き返るから大丈夫」
「さいですか」
-------------------------
「……おっぱいの話はどうなったんだよう」
「突然思い出すなよ、知らねーよ」
「いまわたし両手塞がってるんだ。無防備なんだ。ゲームに集中しすぎて何されてもわからないの」
「会話してるぞ」
「後ろからこう、無言ですっと抱きしめられて、そのままおっぱい揉まれちゃっても、ぜんぜん気づかないと思う。ほらこれ見て、裏ボスきちゃったし」
「あれ、こいつ出てくるのか。7のやつじゃん。すげーな。倒すとなんかもらえるの?」
「ほっ。よし。そう、えーっとね、物理攻撃が一番高い武器がもらえるの。強いよ」
「へー、頑張ってね」
「うん」
「…………」
「……無防備、無防備」
「自分の口で言うやつがあるかよ。防備できるだろそれなら」
「できない。全然できない、ほら、おっぱいガラ空き。このボスの『終わりだ』の技には絶対反応できるけど、おっぱいは全然反応できない。ああっ、ピンチ! おっぱいピンチ!!」
「反応ないおっぱいなんか揉んでも多分嬉しくないわ」
「いま感度上がった! 揉まれたら気づいちゃう感じちゃう」
「無防備とは一体」
「感じちゃうことと抵抗できないことは別なんだよ。このボス強いから。ほんと手が離せないの。でもおっぱい揉まれたら気持ちよくなっちゃう。防げないけど気持ちよくなっちゃうの」
「ド変態」
「やん」
「あ、また死んだ」
「あーもー、だから、ほんとに強いんだってば」
「真剣にやれよ」
「真剣にやってるから無防備なんだよ」
「おっぱいとか言ってるからだろ」
「いいからはやく揉みなよお。柔らかいよ? 他の男の子の手に落ちる前に是非確保しておきたい一品だよ。なんで嫌がるのかなあ」
「だってお前、それ、本当に揉んだだけで終わるんだろうな?」
「揉めばわかる」
「答えろよ」
「すごく柔らかいんだよ? 自分でブラ外すのはちょっと恥ずかしいけど、勝手に外されちゃって服の中に手を入れられちゃったらわたし、どうすることもできないなあ。生のおっぱいがー。可愛い女子大生の生乳がー」
「おう、答えになってねえよ。揉むだけで終わるのかって」
「普通立場が逆じゃない? 男の子がそんなこと聞くのおかしいよ。チェリーマンだよ」
「あーあーわかった。答えは?」
「乳首はねえ、そんなに大きくないよ? 色まではそんなに自信ないけど」
「答えは?」
「終わるわけないじゃん」
「ほらみろ」
「ぶー……、じゃあいいもん」
「?」
-------------------------
「……それさあ、なんか守る奴なかったっけ?」
「なに? ユージ」
「なんか体の回りにバリア出すやつ」
「……リフレク?」
「そう、あれ使えばその黒い玉どうにかできんじゃないの? 全部叩くの大変でしょ」
「あー、やってみる」
「うん」
「……あのさ」
「なに?」
「そこの雑誌ちょっと取ってくれる?」
「ごめん、見ての通り手が離せないよ、自分で取れる?」
「おっけー」
「……あのさ」
「ねえユージ」
「うん?」
「わたしがまたおっぱいの話題出すんじゃないか期待して適当に声かけるのやめない?」
「ち、いや、何言ってんの」
「絶対そうじゃん。ユージいっつも勝手にしてるじゃん。なに雑誌取ってとか、そんなこと聞かないじゃんいつも。期待したんでしょ、ほんとは。もっかい誘ってくれるんじゃないかとか。残念でしたー、もう終わりー。そうやってチャンス逃し続けて老けてくんだから。ふーん」
「別に、ちげーし」
「だいたいさあ、揉むだけで終わるかどうかとかさ、何それ。わたしが揉まれたことを盾にとって訴訟でも起こすとでも思ってるの? ユージなら別にいいなあと思ってただ言っただけなのにさあ。揉んだら付き合わなきゃいけない訳でもないし結婚しなきゃいけないとかでもないのに、全部女のせいにしようとしちゃってさあ。言われたから仕方なく揉んだダケーって」
「……」
「別に、いいと思ったんだけどなあ? ユージなら。あーあ」
「…………」
「残念だなあ……」
「いや、だって多分、おっぱい触るだけとかさ、実際はさ、それだけで終わらなくなるんじゃないの? よく知らんけどさ」
「我慢できなくなったら襲えばいいじゃん」
「子供できたらどーすんだ」
「養えよ」
「いや、まあ、それはそうなんだろうけど」
「別にさあ、だから、揉むでもいいわけだし。それとは別だけど、わたしすごくいい奥さんになると思うよ。毎日パイズリとかしてあげられるわけだし」
「本当に何言ってんの?」
「ユージ大好きでしょ、パイズリ」
「別に、普通くらいじゃね」
「そういうAVしか見てないくせに」
「誰にそんなこと聞いたんだよ」
「シュンくん」
「あいつマジ」
「いや嘘だけど。でもいいと思うんだよねえ。一生懸命働いて帰ってきた旦那様には椅子にでーんと座ってもらってさ、一日の労をねぎらって、おっぱいと舌で癒してあげるの。本当はえっちもして欲しいけど疲れてると大変だろうし、わたしも少ある程度なら我慢できるし、好きなんだよねえ、男の人が気持ちよくて切なそうな顔になるのも。きゅんってしちゃう」
「お前でも料理できねえじゃん」
「結婚したあとでも料理は覚えられるけど、おっぱいは大きくならないんだよ」
「赤ちゃんができるとでかくなるっていうけど」
「Aカップの人がBカップになってもパイズリはあんまりできないよ。わたしは今すぐできるけどね。しかもすごい気持ちいいやつ。ほんと、今おっぱい揉まれてたら流れでパイズリもあったかもしれないのになあ。残念だなあ」
「……」
「もったいないことしたねえ」
「…………まあ、もったいないことしたな」
「認めちゃうんだ?」
「うん、まあ」
「それじゃ、次にまた誰かにチャンスもらったら、そのときは逃さないようにね」
「あ、え?」
「ふふ」
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「……」
「おーもーいー。どうしたのー? ねえねえ」
「なんでもない」
「いきなり抱きついておいてなんでもないはないでしょー。ふふ。ほらー、どうしたのかお姉さんに話してみなさい」
「同い年だし」
「あはは。あーあ、ユージすねちゃったの? おっぱい触らせてもらえなくて残念だったねえ。最初に素直になっとけば冗談みたいにいくらでも触れたかもしれないのにねえ。そしたらそこからもっとえっちなこともできたかもしれないのにねえ。うふふ」
「……」
「んー、まあいいけどね。コツ掴んだからもうすぐ倒せそうだし」
「…………」
「んふふふふ、ふふ。なあにー、もう。体揺らさないでよー」
「……せてくれるって言ったじゃん」
「ふふ。女の子の気分は山の天気みたいに変わりやすいものなのです。ざーんねん。ほんとさあ、アーティストとかテレビに出てない人たちだってすごい上手な人たちもいっぱいいるのにもったいないよね。チャンスをものにできたかだけで一生を左右されちゃうんだよね。実力なんて同じなのに。ユージもこれからは変にかっこつけないで、素直になった方がいいよー。今はまだいいとかさ、次にすればいいとか、なんか恥ずかしいとか格好悪いとか。ねえ。それでもいつかはって思ってるくらいなら、今しちゃえばいいと思うんだけどなあ」
「……てください」
「えー、なあに?」
「揉ませてください」
「んふふ、ダメだよー。わたし揉まれちゃうとキス魔になっちゃうから、ユージのこと襲っちゃうもん。考えてみてよ、おっぱい揉むでしょ? そしたらわたしがユージ押し倒してチューしてアソコすりすり触っちゃえば、ユージ童貞だからすぐ大きくなっちゃうでしょ? それでわたしも今ゴムとか持ってないから、そのまま挿れちゃうと思うよ? ほら、簡単に赤ちゃんできちゃう。困るでしょ?」
「……」
「おっぱいの責任取ってくれる男の子にならいくら触られちゃってもいいけどなあ。でもユージが言うようにまだ料理なんかできないし、そんなに働きたくもないし。ぱふぱふとかパイズリしかできないからなあ。そんなの、誰もお嫁さんになんかもらってくれないよね。いっぱい気持ちよくしてあげれるんだけどなあ。えっちなこと、たくさんしてあげられるんだけどなあ」
「……揉んでも、いいですか」
「だからあ、ダメだってば。揉まれたら子供できちゃうもん。わたし止まんないもん。ユージのこと結構好きだし、ユージもわたしのこと結構好きでしょ? だから止まんないよ、絶対。わかるもん。ダメだよ。責任取れないことしちゃ。ふふ」
「責任取るなら、いいの?」
「えー、何がー?」
「いいのかって聞いてるの」
「……うふふ、だから言ったのに。なんだかんだ言って最終的には揉んじゃうんでしょーって、馬鹿だなあもう」
「……くそ」
「や、あっ、んふ、……えっち」
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